エンゲージ率約70%の投稿が支える、老舗和菓子店のリブランド戦略

株式会社 亀屋万年堂の外観画像

エンゲージ率約70%の投稿が支える、老舗和菓子店のリブランド戦略

1938年に東京・自由が丘で創業した老舗和菓子店・亀屋万年堂。看板商品「ナボナ」で広く知られる同店は、2024年の総本店リニューアルを機にブランド全体の見直しに着手しました。これまで中心だったシニア層に加えて、若年層へと広げる施策に一段と力を入れる中で「ユニット」の導入を決定。今回は、インフルエンサーマーケティングがもたらす若年層の新規顧客獲得と、リブランドへの貢献について、マーケティング部の皆さんにお話を伺いました。


導入企業様の詳細
会社名:株式会社 亀屋万年堂
運営店舗:15店舗
導入店舗:総本店
店舗所在地:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目11−5


株式会社 亀屋万年堂の外観画像

1938年創業、自由が丘発の老舗和菓子店が挑むリブランド

株式会社 亀屋万年堂の商品が並んでいる内観画像

――まずは亀屋万年堂についてお話しいただけますか。

マーケティング部:昭和13年(1938年)年に東京・自由が丘で創業し、お菓子づくりをコミュニケーションとして、お客様に親しまれるお菓子づくりをモットーにしてきた歴史ある和菓子店です。看板商品「ナボナ」が人気となり、1948年に2店舗目となる自由が丘駅前店をオープンさせ、その後も拡大を続けて現在は東京・神奈川に15店舗を構えています。2024年には総本店のリニューアルオープンを行いました。

――看板商品「ナボナ」について教えてください。

マーケティング部:和菓子の親しみやすさと洋菓子の食感をミックスした『ナボナ』は、誕生当時、その斬新さで大変な人気でした。 さらに、かつて王貞治さんにCMをご出演いただいたことで、「お菓子のホームラン王・ナボナ」として一段と有名になりました。弊社は「ナボナ」の成功があり、その結果として亀屋万年堂を知っていただく機会が増えていった、というように看板商品がブランドを牽引してきました。現在でも「ナボナ」は新しい味が開発されていて時代に合わせた進化をしています。

老舗の良さと新しさを知ってもらいたいから月4回のチケット発行も

株式会社 亀屋万年堂の東京ナボロンの商品画像
亀屋万年堂には「東京ナボロン」のように見た目もかわいらしい商品も多数

――ユニットを導入したきっかけを教えていただけますか。

マーケティング部:それまでのブランディングは「ナボナ」に頼りきっていた部分がありましたので、亀屋万年堂というブランド自体を改めて見直そうという機運が高まり、2024年にリブランドに取り組みました。パッケージも含め、今の商品パッケージのデザインは全てそのときに見直しました。弊社のアイデンティティは自由が丘で生まれたということにあります。その強みを活かしたお菓子づくり、デザインづくりで、今に至っています。

リブランドが必要という判断の中には、お客様のターゲット層の問題がありました。弊社はもともと60代以降の方がメイン層でした。一方で、もっと若い方にもお菓子を知っていただく必要があると感じていて、広告やオールドメディアだけでは若いユーザーへのリーチが難しい。SNSの活用は以前から行っていたのですが、もっと有効に使えるはずとも感じていました。ちょうどそんな折に、ユニットのサービスをご紹介いただいたのがきっかけです。

――以前から行っていたという過去のSNSマーケティングについてお話しいただけますか。

マーケティング部:4年ほど前にイベントにインフルエンサーの方をお招きして拡散していただいたことがあったのですが、そのときはアカウントの母体が弱く、画像を投稿するだけでほとんど広がりがありませんでした。費用に見合わなかったという落胆があり、しばらくそういったインフルエンサーマーケティングは検討していませんでした。その後、自社のSNS運用がある程度しっかりしてきたタイミングで、このまま試行錯誤を続けていても限界があると判断し、改めて挑戦してみようという流れでユニットのサービスを導入することになりました。

――実際にどのように運用されていますか。

マーケティング部:昨年の10月から開始して、半年ほど運用しています。チケットの発行は新商品に合わせて行っていて、多い月は1ヵ月に4回出すこともあります。基本的には新商品の拡散の場というイメージです。定番商品については、お中元やお歳暮などのギフト仕様のタイミングで、「ナボナ」を中心に活用する形にしています。

――チケットを出すと、インフルエンサーの方からの反応はすぐにありますか。

マーケティング部:大福などは1日で10人ほど応募がありました。「天空の抹茶®苺大福」のときは合計で30人ほどの反応が。商品の魅力が伝わっている手応えがあります。

認知拡大に貢献するユニットのインフルエンサーによる質の高い投稿

株式会社 亀屋万年堂の「天空の抹茶®苺大福」画像
インフルエンサーからも反響が大きかった「天空の抹茶®苺大福」

――半年ほど運用されて、何か気づきや変化はありましたか。

マーケティング部:以前と比べて、タグ付けでのPR投稿が増えました。インフルエンサーさんたちのPRらしい打ち出し方の投稿が増えてきたという印象があります。また、自由が丘の総本店の近隣に住まわれているフォロワーさんにも届いているようで、投稿のコメントに「近くにあるけど、ナボナにチョコミントがあるのを知らなかった」という声が寄せられていました。お店の近くにお住まいの方にも、改めて認知していただけているのだと感じています。

――データを見ると、「天空の抹茶®苺大福」はリーチ数とインプレッション数が他の商品と比較しても倍近く突出して伸びました。社内ではどのように捉えていますか。

マーケティング部:その商品の実際の販売数もよかったので、商品自体の魅力も相まったと思いますが、SNSでの反応と販売の両方が連動したのだと思います。良い商品に対してきちんと施策を打つことができたことで、然るべき結果が付いてきたと実現しています。「良いものが売れない」は最も避けるべきですから。

――一方でエンゲージメント率が群を抜いて高かったのが「和三盆プリン苺仕立て」でした。エンゲージメント率69.65%、コメントも最多の154件という実績です。

マーケティング部:そこはやはりビジュアルの力なのかなという印象です。プリンに苺のコンポートとクリームというかわいらしい見た目に対して、インフルエンサーさんの見せ方の工夫が大きかったのではないかと思います。全国15店舗すべてで販売していましたから、「近くに店舗がある」と気づいていただき、販売促進につながったように思います。

――インフルエンサーの見せ方の工夫というお話がありましたが詳しく教えてください。

マーケティング部:明るさが違うというか、撮影が上手いと感じる投稿が多くありました。PRとはいえ、消費者目線で撮っていただいているのがよくわかります。企業側が撮る写真とは風合いが違う。一般の方が出している広告のようだけど身近な手触りのある写真の方がやはり興味を持ってもらいやすい。そういうところが、依頼してよかったと感じている点です。そして、こちらとしては撮影の手間が省けるというメリットも非常に大きいです。

また、画像の中に会社の歴史や商品説明を書いてくださっている方がいて、それもありがたいなと思いました。歴史あるブランドだからこそ、そういった情報が投稿として伸びるのだと思います。商品の見せ方や文章の作り方など、私たちが逆に参考にさせてもらっている部分もあります。

グルメ特化型のユニットだからこその安心感とストレスのなさ

株式会社 亀屋万年堂の和三盆プリンの画像
和菓子屋らしい上品な味わいの「和三盆プリン」

――ユニットがグルメ特化型であることは、実感としていかがでしたか。

マーケティング部:和菓子の投稿をされている方はそもそも少ないので、夕飯やラーメンを中心に投稿されている方など、全然違うジャンルの方にもお願いしています。そういった投稿の中に弊社の商品が一つあるだけで、新規開拓への期待感が持てます。新しい商品の見せ方も知ることができて面白いですね。グルメ界隈の方ばかりなので、外れが少ないというか、参加してくださるインフルエンサーさん全体のベースの安心感が違うとも感じています。

――実際に運用していて負担は感じますか。

マーケティング部:以前に別のインフルエンサーマーケティングを試みた際、商品を各インフルエンサーさんに発送する手配をすべて社内で行っていました。冷蔵品という制約もあり、受け取ってもらうタイミングなどが大変でした。しかも冷凍で送ったものをそのまま投稿されてしまったというようなこともあって、手間もかかるし品質管理も難しかった。ユニットの場合は、インフルエンサーさんが来店される時間に合わせて商品を用意して手渡すだけです。朝一番に商品をお店に並べる作業の流れの中の一つとして対応できる。一つの手間で済むので現場へのストレスがほとんどありません。

また、ユニットの営業さんにはかなり専門的な質問もしながら対応してもらっているので、そういったフォローでも負担を減らせていると感じています。しかもそれを、細かにしっかりと活用してくれていると喜んでくださっているのが助かりますね。

若年層の新規顧客が次のインフルエンサーに

株式会社 亀屋万年堂の商品が並んでいる内観画像

――総本店でのリブランドと今回の施策、成果は感じられますか。

マーケティング部:自由が丘の総本店は、他の店舗と比べて来店される世代が若くなってきています。リブランドを進めた結果とSNS戦略の効果で確かな成果を実感しています。

――新規顧客の獲得は成功と言えますね。

マーケティング部:いろいろな取り組みの結果ですね。SNSもその一つとして確かに機能しています。マイクロインフルエンサーによる発信はテレビやメガインフルエンサーとは異なる力があります。ゆっくりと「あそこに店舗があったな」と「こんなお洒落なお菓子を扱ってるんだ」と記憶を刷新していく。そういう積み重ねで認知を少しずつ広げていくのではないかと感じています。

――今後の活用についてはどのようにお考えですか。

マーケティング部:インフルエンサーさんの投稿を見て来店してくれた方を、より深く知ることができるようになると、次の施策も立てやすくなります。SNSを見て来店してくださった若い方は、場合によってはその方自身が次のインフルエンサーになってくれることも期待できます。総本店でのモデルケースを積み重ねながら、他の店舗への展開も視野に入れていきたいですね。

――ありがとうございました!


今回お話を伺ったマーケティング部の皆さんは、飲食店が多いユニットの導入事例の中で「商品」が主役の老舗和菓子店。幅広い年齢層に向けた施策として、ユニットのインフルエンサーマーケティングを効果的にご活用いただいておりました。季節商品ごとにチケットを発行し継続的に運用いただいていることが、着実な成果につながっています。認知の積み重ねにより老舗の良さとイメージの刷新を同時に行い、SNS戦略が老舗のリブランドにも有効であることを示しています。これからもお力になれるよう全力で取り組ませていただきます!