月の売り上げが+60万円! 飲食激戦区の串カツ店が感じたインフルエンサーマーケティングの奥深さ

月の売り上げが+60万円! 飲食激戦区の串カツ店が感じたインフルエンサーマーケティングの奥深さ

名古屋・東京に店舗を構える「串カツあらた」。その東京・神田店は、都内屈指の飲食激戦区にありながら、独自のブランディングとマーケティング戦略で支持を高めています。「ユニット」のストアプランをご利用いただき、導入から半年ほどで予約人数は1000人以上を突破、売上も大きく向上するなど、着実な成果をあげているそう。今回は店長の坂口優さんにインフルエンサーマーケティングの魅力と店の目指す経営戦略を、詳しく伺いました。


導入企業様の詳細
会社名:株式会社大塚フーズ
所在地:大阪府豊中市新千里東町1丁目4-2 千里ライフサイエンスセンタービル 8F
公式サイト: https://otsuka-foods.com/
串カツあらた 神田店
所在地:東京都千代田区内神田3-19-7 神田北口駅前ビル 1F


清潔感ある新感覚の串カツ屋で、女性の支持を獲得

——まずは「串カツあらた」について教えていただけますか?

坂口さん:「串カツあらた」は、もともと「天下一品」のフランチャイズを手がけていた創業者が作った店です。自分のブランドで挑戦したいと、40歳のときに名古屋で立ち上げた串カツ店で、僕はその2店舗目が自宅の近くでオープンするのを見てアルバイトとして入りました。

——アルバイトから店長になり、東京に出店されたということですね。

坂口さん:そうなんです。社員になって、店長、マネージャーと経験を積ませてもらいました。創業者は誰よりも早く出勤して、一番遅く帰られる人。串カツ1本1本を一生懸命作ってらっしゃった。その姿を見て、かっこいいと思いましたし、熱意を感じて、この「串カツあらた」を一緒に広めていきたいと思ったんです。

——「串カツあらた」の特徴を教えてください。

坂口さん:味の部分、とくにソースや衣には強いこだわりがあって、創業者が納得いくまで作り上げた味を全店で共有しています。一方で、店づくりやメニューのアレンジは、各店舗の裁量に任せてもらっている部分も多いです。私たちはとくに女性のお客様に受け入れてもらえるよう、意識していますね。そのため、清潔感のある空間と見た目にも楽しいメニューを心がけています。

串カツに加え、ドリンクも独創的で華やかな品が多い
串カツに加え、ドリンクも独創的で華やかな品が多い

——確かに、女性のお客様に向けた素敵なメニューも多いですね。

坂口さん:そうですね。神田は、ビジネスパーソンが多い街なので、平日は会社帰りに寄ってくださる方も多いのですが、一方、週末は20〜30代の女性のお客様が多くなります。もともと「女性でも入りやすい串カツ屋にしたい」というコンセプトで、内装などから設計してきたので、そこがうまく刺さってくれてるのかなと思います。

5ヵ月目くらいから予約数が月1000人越え、ユニットがもたらした変化

——ユニットを導入するきっかけを教えてください。

坂口さん:フードビジネスの経営誌『月刊食堂』にユニットさんのサービスが詳しく紹介されていたのを見たのがきっかけです。グルメに特化したインフルエンサーが多く、費用もストアプランは月額3万円とリーズナブルだと感じました。実は以前もインフルエンサーマーケティングのサービスを使っていたことがありました。でも、その当時はミスマッチも多かったんです。

また当時は、我々側も準備不足といえました。インフルエンサーマーケティングに合う料理をまだまだ作れていなかったんですね。ユニットではフォロワー層や投稿内容などが明確で、こちらの準備も整えやすいのがありがたかったです。

——実際に成果は出ましたか?

坂口さん:導入から7ヵ月目くらいですが、5ヵ月目くらいから予約数が月1000人を超えるようになり、一気に増えました。先月は1400人以上の予約が入り、売上も120万から180万円に伸びました。一気に跳ねたというより、しっかりPDCA(Plan Do Check Action)を回しながら上がっていった印象です。

ユニットを活用させていただいて思ったのは、効果の実感にはそれなりの時間がかかるということ。うちの場合は5ヵ月くらい経ってからコンスタントに数字が上がってきた印象でした。“インフルエンサーマーケティングに合わせたお店作り”を考えると、ある程度の時間をみた方がよいかもしれません。

うちの場合はほかにも、ポータルサイトをしっかり作っています。プロのカメラマンに撮影をお願いしていて、写真もキレイなので、自然検索の数も増えていくことを感じました。そういうふうに複合的に数字を伸ばしていけると良いかと思います。そのなかでもユニットによるインフルエンサーマーケティングは“起点”になるもの。他のお店でも、このやり方なら結果がついてくると感じています。

“投稿される側”から“共につくる側”へ、店舗改善の連動性

女性も入りやすい「串カツあらた」の店内。料理だけでなく店も“映え”る
女性も入りやすい「串カツあらた」の店内。料理だけでなく店も“映え”る

——“インフルエンサーマーケティングに合わせた店作り”という言葉が印象的でした。実際にはどのような施策をされていたのでしょう?

坂口さん:例えば以前はバットに串カツを盛っていましたが、黒の皿に変えたり、背景の色味を調整したり。見映えをさらに意識するようになりました。今もインフルエンサーさんに投稿いただいた写真を参考にしながら、改善できる部分は柔軟に変えていっています。また、インフルエンサーから反応があった料理をしっかり推していくなど、そういう工夫もしています。

——インフルエンサーにはどのように紹介してもらっていますか。

坂口さん:「これを紹介してください」という縛りはかけていません。フォロワー層に応じて紹介する内容は変わると思いますし、インフルエンサーさんはみなさん、フォロワーを大事にされています。フォロワーに向けて紹介したい料理もそれぞれ異なるので、自由に選定してもらっているんです。それぞれのカラーで伝えてもらった方が自然ですし、店としてはありがたいですね。

月に1度チケットを出して、大体60件ほどの応募を毎回いただいています。営業サポートの方に募集の仕方や効果的な書き方も丁寧に教えていただいて、過去の事例も参考にうまく活用できています。ユニットはそういうサポートも手厚いんです。

インフルエンサー投稿は“安心感の創出”でもある

——印象的だった投稿はありますか?

坂口さん:「串カツが脂っぽくなくて食べやすい」、「清潔感があって女性も入りやすい」といった声がうれしかったですね。僕たちが言うより、お客さまとして来てくださった方が伝えてくれるほうが、はるかに説得力があります。インフルエンサーさんの投稿は実際にお店に来て初めて生まれる感想です。それゆえ、それが大きな安心感にもつながっているのかなと。初めてのお店って誰でもちょっと不安ですから、それを取り除くような投稿は本当にありがたいです。

——神田は飲食店も多い超激戦区です。インフルエンサーマーケティングの役割はどう感じていますか?

坂口さん:僕たちは「この店を名店に育てたい」という想いが強いんです。インフルエンサーマーケティングは、名店化のための手段のひとつ。他の店に勝つというよりは私たちにしかできないことをやり続けていきたいと思います。なので、単に流行りを追うのではなく、店の“良さ”を蓄積していくツールとしても活用していきたいですね。

ポータルサイト、自社ホームページもそれぞれの役割があるので、それらの良さと合わせて複合的に販促していけたらいいですね。

——最後に、今後挑戦していきたいことを教えてください!

坂口さん:さらに女性のお客さまを取り込んでいけるといいですね。串カツはどうしても男性のイメージが強いので。そのためにも、もっと見た目にも華やかな創作串カツやドリンクを発信し、男女ともに楽しんでいただける店を作っていきたいです。ユニットを通じて新商品が発信しやすくなったので、反応を見ながらどんどん試していきたいと思います。

インフルエンサーさんから“反応”がいただけるのもユニットの魅力だと思います。新商品を実際に食べていただいてリアクションをもらえるので、どんな商品に反応が集まるのかを知る指標にもなっていますよ。

【編集後記】
——今回は、東京を代表する繁華街での素敵な事例をうかがいました。インフルエンサーマーケティングを販促活動としてだけではなく、お店の「成長の起点」として使っていただけているようでうれしいです。また、飲食店の激戦区だからこそ、ぶれない軸と柔軟な感性が必要ということもわかりました。これからもユニットは「串カツあらた」のチャレンジを応援し続けます。